エクセルの「形式を選択して貼り付け(S)」の活用

「次のようにB~Dの幅が違うエクセルの表をF~Hにコピーしたいのですが、幅をそろえるのに何かいい方法はありませんか?」
セルの幅

このような場合、どのようにしますか?

すぐに思い浮かぶのは、

1)[Bを右クリック]→[列の幅]→[数値を読み取る]→[×で閉じる]→[Fを右クリック]→[列の幅]→[Bの列の幅の数値を入力する]→[×で閉じる]
  これを、C→G、D→H について繰り返す。

2)[BとCの間にカーソルを置いて左クリック]→[数値を読み取る]→[FとGの間にカーソルを置いて左クリック]→[数値を入力する]
  これを、C→G、D→H について繰り返す。

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確かに、表の項目の数が少ない場合には、上のように個別に設定するのでもいいかもしれません。
しかし、項目の数がもっと多かったり、複製したい表の数が多い場合には、個別に設定する方法は無理があります。

そこで、ご紹介したいのが、今回の「形式を選択して貼り付け(S)」ですが、このことをきちんと理解するためには、前提の知識が必要となりますので、まずは、この点から書くことにします。
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【セルの分析】

エクセルの最大の特徴は、一つのセルに、複数の情報がつまっていることだと思います。
 そして、この複数の情報をグループ分け(分解)すると理解が深まります。

1)値・・・・・・・文字
2)数式・・・・・・計算式
3)書式・・・・・・表示形式、配置、フォント、罫線、セルの色やパターンなど
4)コメント・・・・メモ
5)幅と高さ・・・・セルの幅と高さ(但し、行単位・列単位です)

※ 忘れても大丈夫です!「形式を選択して貼り付け(S)」を見れば思い出せます。
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【ポイント】
今回の「形式を選択して貼り付け(S)」と通常の「貼り付け(P)」との違いです。

通常の「貼り付け(P)」・・・・・・セルの内容が「全部丸ごと」貼り付けられる
「形式を選択して貼り付け(S)」・・セルの「一部のみ」が貼り付けられる
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【今回の質問の回答】

冒頭の質問に対しては、[B~Dの列を選択]→[右クリック]→[コピー]→[Eの列を選択]→[右クリック]→[「形式を選択して貼り付け(S)」]→[列幅]
コピー元の列を選択してコピー
     ↓
コピー先の列を選択して形式を選択して貼り付け
     ↓
列幅を選択
     ↓
列幅が貼りつきました
これで、B~Dの列幅とF~Hの列幅が同じになりますので、あとは、中身を通常通り、コピー&ペーストすればOKです。

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【応用例】

下記のB2には、いろいろな書式が設定されています。
B5に入力済の文字列はそのままにして、B2の書式だけをコピー&ペーストしてみます。
セルの高さもコピーしたいので、セルではなく、[行2を選択]→[右クリック]→[コピー]→[行5を選択]→[右クリック]→[「形式を選択して貼り付け(S)」]→[書式]
コピー元とコピー先
     ↓
行のコピー
     ↓
コピー先の行の選択と正式を選択して貼り付け
     ↓
書式の選択
     ↓
書式のみの貼り付け

これで、「書式のみ」がコピー&ペーストされます。
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【まとめ】
エクセルでは、「困った時の右クリック」+「形式を選択して貼り付け(S)」を使うと、ぐっと応用範囲が広がります!

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