昨日の朝、緊急の電話が入りました。
「今朝から、共有先のメイン機だけはインターネットができているのですが、他のパソコンが全部インターネットもネットワークも使えません」
少なくても、1台はインターネットは使えているので、外部の問題ではなく、会社内部の問題ということになります。
そこで、最初にすぐできることとして、ルーターとハブの電源を抜いてもらって、少しの間放置してもらって、その後に電源を入れて、パソコンも再起動してもらいました。
しかし、今回は、それでもだめでした。
そこで、LANケーブルの配線をたどってもらって、ケーブルが抜けていないか、なども見てもらいましたが、特に問題は見当たりませんでした。
社内では、プリンターをネットワーク経由で共有していますし、エクセルをはじめとする社内文書もネットワークで共有しています。
ネットワークは、非常に便利ですが、逆に使えなくなると、不便この上ないです。
また、困ったことに、ネットワーク関係は難しいので、社内にパソコンに詳しい人がいても、なかなか問題の解決ができないのが現状だと思います。
そのようなわけで、午後に予定していたお客様には申し訳ありませんでしたが、日程の変更をお願いして、直接うかがうことになりました。
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今回のネットワークの障害の特徴は、全滅ではなく1台のみは正常に使用できる、ということです。
まず、最初に、正常に動作しているパソコンのネットワーク状況を確認いたしました。
コマンドプロンプトから、「ipconfig」と打ち込むことから始まります。
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Windows IP Configuration
Ethernet adapter ローカル エリア接続:
Connection-specific DNS Suffix . :
IP Address. . . . . . . . . . . . : 192.168.1.20
Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.255.0
Default Gateway . . . . . . . . . : 192.168.1.254
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Default Gateway については、会社によって数値が異なります。
192.168.*.1 という場合の方が多いかもしれませんが、ここの会社は、このように設定してあり問題なし、でした。
次に、ネットワークにつながらないパソコンでも、コマンドプロンプトから、「ipconfig」と打ち込んでみました。
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Windows IP Configuration
Ethernet adapter ローカル エリア接続:
Connection-specific DNS Suffix . :
Autoconfiguration IP Address. . . : 169.254.31.117
Subnet Mask . . . . . . . . . . . : 255.255.0.0
Default Gateway . . . . . . . . . :
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IPアドレスが「169.254.~」に割り振られているということは、DHCPサーバが見つからず、IPアドレスが設定されていない、ということです(リンクローカルアドレスというらしいです)。
そこで、ルーターの設定画面を確認しようとしましたが、ルーターは、別業者が設定したもので確認できませんでした。
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さて、ここで、同じネットワーク内にあるパソコンなのに、なぜ1台だけIPアドレスがきちんと振られていたのでしょう?
実は、この1台は、共有フォルダーのおいてあるパソコンということもあって、IPアドレスを手動で設定してあったのです。
つまり、IPアドレス=手動=固定・・・DHCPサーバに左右されないわけです。
これに対して、その他のパソコンは、IPアドレスを自動的に取得するようになっていました。
IPアドレス=自動的=動的・・・・DHCPサーバがないとIPアドレスは振り分けられない=ネットワークが使えない、というわけです。
今回、なぜ急にDHCPサーバが使えなくなってしまったのかわかりませんが、全部のパソコンのIPアドレスを手動で入力して固定してあければ、ネットワークは使えるようになるはずです。
そこで、ネットワーク内のIPアドレスが重ならないように手動で設定したところ、無事、ネットワークが復旧いたしました。
今回使用したコマンドプロンプトでの「ipconfig」というコマンドは、病気の診断の際にお医者さんが使う聴診器のような役割をします。
ネットワークの診断には、まず、コマンドプロンプトで「ipconfig」を打つ、であります!